レッスンで精油をお伝えする時には必ず「あなたはこの香りをどう感じましたか?」と問いかけるようにしています。
「いやいや、香りって感覚だから、それって当たり前のことじゃないの??」って思うかもしれませんね。
そう、精油の香りって目に見えないものですし、感覚なんですよね。
ですが。
アロマテラピーを学んでいると「香り」の存在を置き去りにしてしまう方が多いのですよ。私も含めて・・。
もちろんね、香りの好き嫌いという感覚はあると思いますよ。
でもアロマの学びの落とし穴とでも言うのでしょうか。
学べば学ぶほど「文字情報での精油」で捉えてしまうのです。頭でっかちになってしまうというか。
「ラベンダーアングスティフォリア精油は酢酸リナリルとリナロールだから鎮静作用、リラックス作用よね。」
「ペパーミント精油はメントールが入っているから鎮痛作用があるわよね。」
これは全く間違いではありません。含有する芳香成分から導き出される作用ですので。
ただ、精油というのは100%解明されているものではありません。わかっているのはほんの一部。
不明な成分がどんな働きをしているのかはわかっていません。
わからない成分が何かしらの働きをしている可能性もありますね。
いずれにしろ、芳香分子の作用だけで精油を捉えるのはちょっと足りないかもしれません。
嗅覚からの刺激は個人差がありますので、香りの感じ方も人それぞれ。
「私はこの精油をこう感じるんだよね!」ということをもっと自信を持って言ってもいいんじゃないかと思います。
私は長いこと文字情報で精油を理解してきましたので、なかなか感覚での精油の捉え方には抵抗がありました。
その捉え方はどの成分が関係しているんだろう??なんて考えてみたり(笑)

昨日のレッスンでジンジャー精油は「熱い、暑い精油」という意見が出ました。
そこからジンジャー精油は「情熱に火をつける精油」に満場一致で決定^^
成分をみても作用をみても「情熱に火をつける作用」なんてないのですよ。
でもいいんです。そう感じたのですから。
もっと感覚を大切にしていきたいと改めて思ったのでした。
ちなみに。
精油の含有成分を知るための精油の化学の分野はもちろん大事な知識だと思っています。
それは単に作用を知るもの、ではなく、安全に精油を扱うために必要な知識だと思っています。
精油は何も知らないで使うと危険なこともあります。
決して怖がらせるために言っているのではなく、私たちに素晴らしい恩恵を与えてくれる存在だからこそ、
知っておいて欲しいと思うのです。